寂しがりやのブログ

地球や自然にとって、優しい存在で居たいと最近感じるようになりました。 人の役に立ちたいと言うより、自然や動物達の役に立ちたいと願う気持ちが芽生えてきました。 大半の人間は、生活の利便性を追求・優先し、その代償として地球や自然を破壊している愚かな生き物 で、自分もその中の一人である事に自責の念を抱いています。。。 他の生物の命を大切にせず、自然を破壊している人間が、このまま栄えるはずもなく、いつか滅びる運命なのだと思います。そんな愚かな人間の中の一人です。

孤独な敗者の独り言

栃木路を行く

栃木県の某所に訪れた。陶器で有名な場所である。

滞在時間はわずか数十分と短い時間であった。

目的は30年前お世話になった人の顔を見たくなったからだ。

往路は全て一般道を走った。自宅の埼玉を出発したのが10時を少し

過ぎた頃だった。外環を走り国道122号を岩槻まで走り、交差する16号

に路線を変更。その後交差する国道4号で宇都宮まで走った。

道路は空いていて気持ちよく走る事が出来た。

宇都宮付近でテスト運用していた携帯ナビがトラブル発生。

何度か修復するもすぐにトラブルを再発するので、諦めいつものデカイ

ナビを取り付けた。

デカくて重いけど、大きい画面は操作しやすい。だけど昔のCDナビなの

で、路面から伝わる衝撃に弱くこれまた何度かトラブル発生。

いよいよ目的地付近まで来た。相手に連絡も居れていないから、居るか

どうかもわからない。

無駄足にならないように、なぜ事前に連絡しないのか。

その理由はもし、連絡を入れて居ないとわかれば、その場所まで行く気持ちには

なれないからだ。

どうしてもその人が住んでいる場所まで行きたかった。

程なく現地に着いて周囲を見渡す。「30年前からこの土地に移り住んでいたのか」

と思いを巡らせた。

この土地で生活を始めた時、どんな思いだったのか。。。

そう思うと心のどこかが痛くなった。だけどそれは遠い昔のことで

余計な詮索だろうと思いつつ、携帯で電話をしてみた。

相手が出るのだろうか。。。ドキドキしながら相手がコールに出るのを待った。

そして、相手が出た。懐かしい聞き覚えのある声だった。

決り文句の自己紹介をしたら、すぐにわかってくれた。

でも電波状況が悪かったせいで、なかなかちゃんと会話できない。

そして突然の連絡だったので、相手も都合が悪かった様子に感じられたので

数分会話して電話を切った。

僕にとって、自分が自分に正直に生きていた頃で未熟だった時期に

色々お世話になった人である。

一番最後に出会うべき人と最初に出会ってしまった時期でもあった。

その頃のことを唯一話せる人なので、戻ることの出来ない過去の空気や

その時の気持ちや感情がすぐさま蘇ってくる不思議な感覚になった。

と言うよりも、無意識の中で、その感覚を味わいたくて訪れたのかもしれ

ないと帰り道で思った。その時味わった心の痛みに近い感覚は、僕の原点

にある中で一番大切にしてきた痛みのような気がする。

この痛みがある限り、一番大切な思いを忘れずに一生過ごせるのかと感じて

しまう。自分の愚かさを自分に突きつける事が出来る唯一の痛みなのかと思う。

そんな色々な思いをしながら、このまま帰宅するには気持ちが重すぎるので

日光に向かった。ちょうど紅葉の時期である。

一般道で日光まで向かいいろは坂で見事な紅葉を目にする。

自然は、理屈なしに美しい。人間の造った人工物は「テーマ」や「コンセプト」が

付き物で、どうにも心の中にまで感動が呼び起されない。

自然は寂しさや厳しさをより一層強める事もあるけど、人間の心を癒してくれる

何かを与えてくれる事もある。

そんな自然の有難さを感じ紅葉を楽しみ日光湯元で温泉に入り

帰宅の途に向かった。